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無担保ローンとは?金利や審査の特徴、メリットをわかりやすく解説

無担保ローンとは?金利や審査の特徴、メリットをわかりやすく解説

無担保ローンとは、申し込む際に不動産や保証人などの担保が必要ないローンです。担保の確認がないため審査が早い傾向がありますが、有担保ローンと比べると金利が高い特徴もあります。

当記事では、無担保ローンについて解説しています。具体的な種類と特徴も紹介しているので、無担保ローンの申し込みを検討している方は参考にしてみてください。

この記事でわかること
  1. 無担保ローンの特徴
  2. 無担保ローンの種類
  3. 無担保ローンの注意点

無担保ローンとは

無担保ローンとは、担保となる物や保証人を用意することなく申し込めるローンです。担保とは、借入金が返済できなくなった場合の債権者の損失を補うために、債務者等が提供するものを指します。

担保には「物的担保」と「人的担保」の2種類があります。物的担保とは、返済不能になった際に換金できる価値のある物です。不動産や自動車などが該当します。

人的担保は、債務者が借入金を返済できない場合、代わりに返済の義務を負う人で、保証人や連帯保証人が該当します。

無担保ローンは担保に関する審査や確認がないため、審査のスピードが比較的早いのが特徴です。

無担保ローンの種類

無担保ローンには、以下の種類があります。なお、フリーローンと目的別ローンは担保が必要なものもあるため、留意しておきましょう。

無担保ローンの種類

  • カードローン
  • クレジットカード付帯のキャッシング枠
  • フリーローン
  • 目的別ローン

カードローン

カードローンとは、銀行や消費者金融などの金融機関が提供する個人向けの融資商品です。カードを発行してATMや銀行口座への振り込みを利用して現金を借り入れできます。カードローンのなかには、カードの発行なくウェブ上で申し込みや借り入れが完結する商品もあります。

カードローンのメリット・デメリット
メリット デメリット
  • 審査が早い傾向があり、借り入れまでの時間が短い
  • 資金使途が限定されない
  • 借入可能額内であれば何度でも借り入れできる
  • ATMなどでいつでも借り入れ・返済ができる
  • 金利が高め
  • 借りすぎてしまう可能性がある
  • ほかのローンに通りにくくなる場合がある

カードローンはこんな方におすすめ

  • できるだけ早くお金を用意したい方
  • 繰り返し借り入れしたい方
  • 急な出費に備えたい方

カードローンのなかには最短即日融資が可能なものもあります。また、資金使途が限定されておらず、借入可能額内であれば繰り返し借り入れが可能と、自由度が高いのも大きなメリットです。ただし、借り入れを繰り返していると返済が長期化しやすいため、計画的に利用しましょう。

クレジットカード付帯のキャッシング枠

一般的にキャッシングとは、クレジットカードで現金を借り入れすることです。クレジットカードには買い物などで利用するショッピング枠と、現金の借り入れに利用するキャッシング枠があります。クレジットカードは、キャッシング枠で定められた利用可能額内で自由に現金の借り入れが可能です。

キャッシング枠は、クレジットカードを発行するときに自動で付帯するケースもあれば、希望して付帯するケースもあります。発行時に付帯していない場合でも、あとからキャッシング枠の付帯・増枠を申込可能です。

クレジットカードのキャッシングのメリット・デメリット
メリット デメリット
  • 手持ちのクレジットカードで現金の借り入れができる
  • 資金使途が限定されない
  • キャッシング枠内であれば何度でも借り入れできる
  • ATMなどでいつでも借り入れ・返済ができる
  • 金利が高め
  • 借り入れできる最高金額が低め
  • キャッシングをするとショッピング枠で利用できる金額が少なくなる

クレジットカードのキャッシングはこんな方におすすめ

  • 借入額が少額の方
  • すでにクレジットカードを保持している方
  • すぐに現金が必要な方

クレジットカードのキャッシングのメリット・デメリットは、カードローンと共通点が多くあります。大きなメリットは、キャッシング枠が設定されていれば手持ちのクレジットカードで手間なく現金が借り入れできる点です。ただし、金利が高めな点と、借り入れできる金額が低めな点には注意が必要です。

クレジットカードのキャッシング枠は、総利用枠となるショッピング枠に含まれているケースが多いです。例えば、総利用枠が50万円のクレジットカードで10万円のキャッシングを利用した場合、ショッピングに使えるのは40万円です。キャッシングで借り入れをすると、ショッピングで使える金額が減ってしまうので、計画的に利用しましょう。

フリーローン

フリーローンは、銀行などが取り扱っている個人向けローンの一種です。住宅ローンや自動車ローンなど目的が決まった目的別ローンに対して、借入金の使い道が原則自由なものとしてフリーローンがあります。

フリーローンのメリット・デメリット
メリット デメリット
  • 比較的金利が低め
  • 資金使途が限定されない
  • 借入金が増えないため、返済計画が立てやすい
  • 繰り返しの借り入れはできない
  • 契約時に提供元の金融口座が必要になる場合がある
  • 年収200万円以上など、収入の条件が設定されている場合がある
  • 融資の事務手数料がかかる場合がある

フリーローンはこんな方におすすめ

  • 金利を抑えたい方
  • 借入金をさまざまな資金使途に使いたい方

フリーローンは、カードローンやクレジットカードのキャッシングと比べて金利が低いのが特徴です。借入金の資金使途を限定せず、比較的低金利で借り入れしたい方におすすめの無担保ローンです。

フリーローンは「証書貸付」で契約します。これは1回の借り入れごとに契約書を作成し、定めた金額を借りる貸付形態です。カードローンのように追加で借り入れはできないため注意しましょう。借入金が途中で増えないため、返済計画を立てやすいというメリットもあります。

目的別ローン

目的別ローンは、住宅や自動車など資金使途が決まっている場合に申し込める個人向けローンです。

目的別ローンの例

  • 住宅ローン
  • 自動車ローン
  • ブライダルローン
  • 福祉ローン
  • 教育ローン
  • リフォームローン

など

一般的に、借入金額が高額となる住宅ローンなどは担保が必要な場合が多いですが、なかには無担保ローンもあります。

目的別ローンのメリット・デメリット
メリット デメリット
  • 金利が低い
  • 借入金が増えないため、返済計画が立てやすい
  • 高額融資が受けられる可能性がある
  • 指定の資金使途以外に借入金を使えない
  • 高額の借り入れであっても返済期間が短い場合がある
  • 審査に時間がかかる傾向がある
  • 繰り返しの借り入れはできない
  • 契約時に提供元の金融口座が必要になる場合がある
  • 年収200万円以上など、収入の条件が設定されている場合がある

目的別ローンはこんな方におすすめ

  • 金利を抑えたい方
  • 借入金の使い道が明確な方
  • 借り入れまでに時間がある方

目的別ローンはフリーローンと同じく証書貸付で契約するため、メリット・デメリットは一部共通しています。

目的別ローンの大きな特徴は、金利の低さです。紹介した4種類の無担保ローンのなかではもっとも金利が低い傾向があります。ただし、目的別ローンは、資金使途を確認するための書類などの提出を求められることが多く、審査なども時間がかかる傾向があります。更に、融資を受けたあとには、支払いを証明する書類の提出を求められる場合もあるので、留意しておきましょう。

無担保ローンのメリット

無担保ローンは、有担保ローンと比較して以下のメリットがあります。

無担保ローンのメリット

  • 審査から融資までの時間が短い
  • ウェブでの申し込みが可能資金使途が自由

審査から融資までの時間が短い

無担保ローンは担保の確認がないため、有担保ローンより審査にかかる時間が短い傾向があります。審査にかかる時間はローンの種類によっても異なりますが、無担保ローンで即日~2週間ほどです。

無担保ローンのなかでも、カードローンは最短60分で審査が完了し、即日融資に対応している商品もあります。

ウェブでの申し込みが可能

無担保ローンには、ウェブ上で申し込みできるものが多くあります。案内に従って入力して送信すると、申込が完了します。必要書類もウェブ上から送信できるため、郵送の手間や切手代なども必要ありません。

有担保ローンの場合、担保の契約書などの提出が求められたり、来店が必要であったりと申し込みに手間がかかるケースがあります。申し込みやすいローンを探している方には、無担保ローンがおすすめです。

資金使途が自由

カードローンやキャッシング、フリーローンなどの無担保ローンは資金使途が原則自由です。申込時にローンを契約する理由を申告する場合もありますが、証明書などの提出は求められません。

目的別ローンは通常、使途を証明するために資金使途確認書類が必要です。資金使途確認書類は、融資金額を決めるために必要な書類で、不動産の売買契約書や車の見積書などが該当します。更に、融資実行後、借入金が正しい目的に使用されたかを確認するため、領収証などの提出が求められます。

無担保ローンの注意点

無担保ローンには、以下の注意点があります。申し込みの前に確認しておきましょう。

  • 有担保ローンに比べて金利が高い傾向がある
  • 高額な借り入れが難しい

有担保ローンと比べて金利が高い傾向がある

無担保ローンでは、債務者が返済できない場合、資金の回収ができない可能性が高いです。そのため、損失が発生する可能性を考慮して、無担保ローンでは金利が高めに設定されています。

同じ金融機関のフリーローンでも、無担保と有担保で金利が3~5%ほど変わるケースもあります。支払総額を抑えたい方は、有担保ローンのほうが適している場合もあるでしょう。

高額な借り入れが難しい

有担保ローンと比較すると、無担保ローンは借り入れできる最高金額が低い傾向があります。有担保の目的別ローンでは最高1億円まで借りられることもありますが、無担保の目的別ローンは最高2,000万円前後が多いです。

数十万円ほどの金額を借りる場合には大きな影響はありませんが、高額の借り入れを検討している方は注意しましょう。

まとめ

当記事では、無担保ローンを解説しました。無担保ローンは、担保なしで申し込みできますが、有担保ローンと比べて金利が高い傾向があります。ローンを扱う会社のウェブサイトにあるシミュレーターなどを利用し、借入前に返済計画をしっかりと立てましょう。

よくある質問

無担保ローンとは何ですか?

担保がなくても申し込みができるローンです。

借入金が返済できなくなった場合の債権者の損失を補うために、債務者等が提供するものを「担保」といいます。担保には不動産や自動車などの物的担保と、保証人などの人的担保があります。

無担保ローンの金利は高いのでしょうか?

有担保ローンと比べると金利は高くなります。

金利の差は提供する金融機関やローンによって異なります。

無担保ローンには、具体的にどのような種類がありますか?

「カードローン」「クレジットカードのキャッシング枠」「フリーローン」「目的別ローン」の4種類です。

フリーローン、目的別ローンは担保が必要な場合もあるため注意しましょう。
小宮 崇之
CFP®(公認ファイナンシャルプランナー) / TLC(生命保険協会認定FP) / 損害保険プランナー / 証券外務員一種 / 日商簿記検定2級
小宮 崇之(こみや たかし)
大学卒業後、信用金庫に入社。中立的な立場でお客様目線の営業をしたいという思いから、保険代理店として独立を決意。保険会社の代理店営業職、保険会社の研修生を経て2020年9月に保険代理店を設立。
保険代理店の実務経験を生かして、執筆業や講師業も行う。
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