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カードローンの残高が減らない原因は?確認方法と減らすコツを解説

カードローンの残高が減らない原因は?確認方法と減らすコツを解説

カードローンの残高とは、総借入額からこれまで返済した金額を差し引いたものを指します。言い換えれば、「あといくら返済すれば完済できるか」を示す金額です。カードローンを無理なく返済するためには、残高を把握しておくことが大切です。残高が管理できていなかったり、思うように減らなかったりする場合は、返済が長期化して総返済額が大きくなる可能性があります。

この記事では、カードローンの残高について説明しています。残高の確認方法や残高を計画的に減らす方法も紹介していますので、あわせて確認してみてください。

この記事でわかること
  1. カードローンの「残高」と混同しやすい言葉の意味
  2. カードローンの残高が減らないときに見直すポイント
  3. カードローンの残高を計画的に減らす方法

カードローンの残高とは

カードローンの残高は、総借入額からこれまで返済した金額を差し引いたものを指します。言い換えれば、「あといくら返済すれば完済できるか」を示す金額です。例えば、カードローンで30万円を借り入れした場合、既に10万円の返済を終えていれば、残高は20万円になります。

カードローンを完済するためには、借入額と利息を返済していかなければなりません。残高を把握していなければ返済期間がどれくらい続くのかわからず、計画的な返済が難しくなります。毎月残高を確認し、予定通り返済できているか確認することが大切です。

残高に応じて月々の利息が決まる

カードローンの利息は、残高に応じて毎月支払う金額が決まります。カードローンの残高が少なく、金利が低く、返済期間が短いほど、利息が少なくなる仕組みです。

残高に20万円と書かれていても、実際に支払うのは「20万円+利息」なので注意しましょう。確実に返済をするためにも残高だけでなく、利息を含んだ返済総額を知っておくことが重要です。

「残高」と混同しやすい言葉

残高と混同しやすい言葉に「借入可能額」や「利用可能残高」があります。

借入可能額 カードローンで借り入れできる最高の金額
利用可能残高 追加で借り入れできる残りの金額

カードローンは借り入れられる金額の枠が決まっており、その枠を「借入可能額」といいます。一方、利用可能残高は「借入可能額のうち、追加でいくら借り入れられるか」を表した金額です。それぞれを計算式にあてはめると、「借入可能額-現在の残高=利用可能残高」となります。

カードローン残高の確認方法

残高を確認する手段はカードローン会社によってさまざまです。ここでは、一般的な確認方法を4つ紹介します。

カードローン残高の確認方法
  • 会員サイトやアプリ
  • コンビニや銀行のATM
  • コールセンターへの電話
  • インターネットバンキング

会員サイトやアプリ

カードローン会社によっては、会員サイトやアプリで残高を確認できるところがあります。会員サイトやアプリで確認する場合は、パスワードやカードの番号を入力してログインしましょう。画面上で返済予定日や残高を確認できます。 会員サイトやアプリでの確認は、時間や場所に左右されずにできるのがメリットです。

コンビニや銀行のATM

カードローン会社の支店やコンビニなどのATMで、カードローンの残高を確認できます。ATMで借り入れや返済を行う機会が多い方にとって、同時に確認できて便利です。

ATMを利用すると利用明細が出力され、残高や返済額などを確認できます。ATMによっては利用可能な時間や曜日が決められているところもあるので、利用するタイミングに注意しましょう。

コールセンターへの電話

カードローン会社のコールセンターに電話で問い合わせると、残高を確認できる場合があります。電話で問い合わせができるのは、基本的に本人のみです。残高は個人の情報であるため、電話の際は本人確認作業が行われます。誕生日や住所を聞かれると想定しておきましょう。

カードローン会社によっては、電話で残高証明書の発行を受け付けているところもあります。電話で発行を申し込む際は、受付時間を確認したうえで電話しましょう。発行に手数料がかかる場合もあるので、あわせて確認してみてください。

インターネットバンキング

利用しているカードローンと提携しているインターネットバンキングであれば、残高を確認できる場合があります。インターネットバンキングでは残高の照会以外に、返済や借り入れも可能です。利用する場合は口座の開設や設定が必要なので、事前に済ませておきましょう。

「残高がなかなか減らない」その理由は?

カードローンの借り入れを返済していくにあたって、想定通りに残高が減らないというケースがあるかもしれません。ここでは、残高が減らないときに考えられる理由を2つ説明します。ご自身の状況と照らし合わせてみてください。

利息の返済ばかりで、元本の返済が進んでいない

カードローンを完済するためには、借入額と利息を返済しなければなりません。毎月の返済額が少ないほうが月あたりの負担が減りますが、返済額を少なくすると元々借りた金額である元本の返済が進まない可能性があります。

例えば、毎月2万円を返済していても、返済期間や残高によってはそのうちの半分(1万円)が利息の返済に充てられている場合もあります。毎月の返済額に占める利息の割合が高くなっている場合、毎月の返済額を増やすなど返済計画を見直しましょう。

追加で借り入れをしたことで残高が増えた

カードローンは借入可能額内であれば何度でも借り入れできるという特徴があります。追加で借り入れをすると、その分返済が必要な残高が増えることになります。

カードローンを申し込む際に返済計画を立てたとしても、追加で借り入れをすると当初の計画が変わり、総借入額を把握しにくくなるかもしれません。追加で借り入れしたあとも当初計画した金額を毎月返済していると、利息負担が増えて返済期間が長引く可能性があります。

カードローンの利用は必要最低限にとどめ、何度も借り入れするのはできるだけ控えるようにしましょう。

カードローンの残高があると他社ローンに影響する?

カードローンを契約すると信用情報機関に借入額などの信用情報が登録されます。他のカードローン会社や金融機関は申込者の同意を得れば、その信用情報を確認可能です。

カードローンの申し込みがあった際、カードローン会社は申込者の信用情報を確認したうえで審査を行います。借入金額は貸金業法にもとづいて年収の3分の1までと決まっており、規制を超えていないかを確認するためです。

他社のローンを申し込む場合、カードローンの残高があるという理由だけで契約できないことは基本的にありません。1社のカードローンで借り入れをしているだけでは、他社のローンやクレジットカードの審査への影響は少ないのが一般的です。

しかし、契約中のカードローンで未返済額が大きかったり、過去にカードローンで遅延・延滞があったりすると、カードローンを適切に利用できていないと判断されることがあります。適切に利用できないと判断されると、ほかのローンやクレジットカードの審査に通りにくくなる可能性があります。

新たにローンを組んだりクレジットカードに申し込んだりする場合は、契約中のカードローンを返済してから申し込むようにしましょう。

カードローンの残高を計画的に減らす方法

カードローンの残高を効率的に減らすと、総返済額の減少や早期完済につながります。ここでは、残高を計画的に減らす方法を4つ説明します。

  • 残高を把握して返済計画を立てる
  • 何度も借り入れしない
  • 繰り上げ返済をする
  • 借り換えを検討する

残高を把握して返済計画を立てる

カードローンの返済で重要なのは、申込時に返済計画を立てて返済の見通しを持つことです。そのためには、残高を定期的にチェックして返済状況を把握しておく必要があります。

返済するときは、借入額と利息を支払わなければなりません。毎月の残高だけでなく、利息も確認しましょう。返済額に占める利息の割合が高くなっているのであれば、「毎月の返済額を増やす」「返済額の多い返済プランに切り替える」といった見直しも検討してみてください。

何度も借り入れしない

カードローンは、借入可能額内であれば何度でも借り入れできるため、借り入れる癖がついてしまう場合があります。

追加で借り入れすると残高が把握しづらくなり、返済計画の管理が複雑になります。返済額や利息の負担が増えて返済が長期化する可能性があるため、追加の借り入れは慎重に行いましょう。カードローンの利用は必要最低限にとどめ、借り入れの繰り返しはできるだけ控えることをおすすめします。

繰り上げ返済(増額返済)を利用する

「繰り上げ返済(増額返済)」とは、毎月決められた返済額とは別に、追加で返済する方法です。ボーナスが入ったときや家計に余裕のあるときに追加で返済すると返済期間を短縮できます。

繰り上げ返済の分は利息ではなく、元本の返済に充てられます。元本が減ることで利息も減り、総支払額を減らせるという仕組みです。

繰り上げ返済は返済期間を短縮できるメリットがありますが、早く返済を終わらせようと無理のある金額を繰り上げ返済してしまうと、翌月の返済滞納などにつながる可能性もあります。約定返済日(毎月の返済日)以外に繰り上げ返済をした場合、どの月の返済として反映されるかはカードローン会社によって異なるため、翌月以降の返済額を確保できることを確認したうえで、慎重に検討しましょう。

借り換えを検討する

「借り換え」は、現在契約しているカードローン会社からほかの会社のカードローン会社に乗り換えることです。新たなカードローンでお金を借りて今のカードローンを全額返済し、その後新しいカードローンで返済していきます。

借り入れするときの金利は、カードローン会社によって異なります。現在借り入れを行っているカードローンより金利の低いローンに借り換えることで利息負担を軽減する方法です。

借り換えは新しくカードローンを組むため、再度審査が必要になります。審査に通らなければ借り換えはできません。現在契約中の金利が高いと感じていて、ほかのカードローン会社に条件がよいカードローンがある場合は、借り換えを検討してみましょう。

よくある質問

カードローンの残高とは何ですか?

カードローンの残高とは、借入総額から返済した額を差し引いた金額のことです。

毎月返済しているのに、カードローンの残高なかなか減りません。なぜでしょうか?

以下の理由が考えられます。

  • 毎月の返済額が少なく、利息ばかりを返済していて元本の返済が進んでいない
  • 追加で借り入れを行ったために残高が増えている

カードローンで借り入れする際に残高不足と表示されました。原因は何でしょうか?

以下の可能性が考えられます。

  • カードローンの借入可能額を超えている
  • 返済が遅延していて利用を停止されている

カードローンの残高をスムーズに減らす方法はありますか?

以下の方法があります。

  • 残高を把握して返済計画を立てる
  • 何度も借り入れしない
  • 繰り上げ返済をする
小宮 崇之
CFP®(公認ファイナンシャルプランナー) / TLC(生命保険協会認定FP) / 損害保険プランナー / 証券外務員一種 / 日商簿記検定2級
小宮 崇之(こみや たかし)
大学卒業後、信用金庫に入社。中立的な立場でお客様目線の営業をしたいという思いから、保険代理店として独立を決意。保険会社の代理店営業職、保険会社の研修生を経て2020年9月に保険代理店を設立。
保険代理店の実務経験を生かして、執筆業や講師業も行う。
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