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カードローンの返済期間はどのくらい?短くするコツや最長の期間・注意点を解説

※本コラムの内容は、当社の商品の内容を説明するものではありません。

カードローンの返済期間はどのくらい?短くするコツや最長の期間・注意点を解説

カードローンの返済期間とは、借入日から完済日までの期間のことです。返済期間はカードローンによって自分で決められるタイプと決められないタイプがあります。

返済期間が短ければ支払総額を抑えやすくなります。必要以上の借り入れを避け、余裕のあるときは追加の返済を行うなどして返済を長期化させないことが大切です。

この記事でわかること
  1. カードローンの返済期間は、借入日から完済日までの期間
  2. カードローンの返済期間は、自分で決められるタイプと自分で決められないタイプがある
  3. 返済期間が長くなると利息の負担が増える

カードローンの返済期間とは:借入日から完済日までの期間

カードローンの返済期間とは、借入日から完済日までの期間のことです。カードローンは一般的に、一定期間ごとに返済しなければならない約定返済日が決められています。返済期間は、約定返済日に返済して借入残高がゼロになるまでの期間を指します。例えば、借入残高がゼロになるまで30回の返済が必要で、約定返済日が月1回の場合、返済期間は30カ月間です。

「返済期間」と混同されやすい言葉に「返済期限」があります。返済期限は「いつまでに返済しなければならない」という期限のことで、返済期間とは異なります。

返済期間・返済期限・契約期間の違い

返済期間、返済期限、契約期間のそれぞれの意味は以下のとおりです。

返済期間 借り入れてから借入残高がゼロになるまでの期間
返済期限 借り入れたお金を完済する期限
契約期間 カードの有効期限までの期間

カードローンには「いつまでにすべての借入額を返済しなければならない」という返済期限が基本的にありません。毎月の約定返済日までに決まった金額を返済できていれば、完済まで何年かかっても基本的に問題ないでしょう。

契約期間とは、カードローンを契約するときに発行されるカードの有効期限までの期間です。カードの有効期限は発行元によって異なります。カードの有効期限が近づいたらカードを更新します。
カードの有効期限が到来する前には申込時と同様に審査が行われ、利用状況に問題がなければ自動更新されます。延滞などを繰り返していると自動更新されず、カードローンの契約ができなくなる可能性があります。

カードローンの返済期間は最長何年まで?

カードローンには「最長何年で返済しなければならない」という返済期限が基本的にありません。なぜなら、カードローンは借入可能額の範囲内であれば、繰り返し借り入れができるためです。

例えば、金融機関によっては「返済期間は1~8年で、返済回数は12~96回」などと定められている場合があります。その場合、最長の返済期間や返済回数のうちに返済する必要はありますが、追加で借り入れを行うこともあるでしょう。

追加で借り入れを行うと、返済期間や返済回数が更新されます。そのため、返済期間の最長がどのくらいになるかを断定することは難しいと考えられます。

カードローンの返済期間はどう決まる?自分で決められる?

カードローンの返済期間は、基本的に自分で決められます。毎月の返済額を少なく設定すれば返済期間は長くなり、返済額を多くすれば短期間で完済できる仕組みです。

ただ、自分で決められないタイプもあります。借入残高によって無理なく返済できるように毎月の返済額などが自動で決定される商品は、借入残高が減っていくと毎月の返済額も減る仕組みです。

返済方式にかかわらず、毎月の返済額に加えて追加で返済することも可能です。追加で返済することを「繰り上げ返済」「臨時返済」などと呼びます。追加で返済をすると返済期間を短縮でき、支払総額を抑えられるというメリットがあります。

毎月の返済額や繰り上げ返済の有無、繰り上げ返済の金額などによって返済期間は変わります。

返済期間を借入前に把握する方法

借入前に返済期間を知るには、カードローンの返済シミュレーションを利用するとよいでしょう。金融機関のWEBサイトには、返済シミュレーションが用意されています。借入希望額や金利などを入力することで、返済回数や返済期間、支払総額などがわかります。

返済期間を事前に把握して計画的に返済するためにも、シミュレーションをしておくことをおすすめします。

※シミュレーションの際は最も高い金利を入力するなど余裕を持った返済計画を立てましょう。

返済シミュレーションの例

実際に返済するときのシミュレーションの例を見てみましょう。

例1 例2
元金 30万円 30万円
金利 年15% 年12%
返済回数 34回 32回
利息 69,150円 52,032円

※毎月の返済額11,000円の場合

例1と例2はいずれも元金が30万円ですが、金利が異なっています。金利が年15%と年12%では、利息が約17,000円違い、返済回数も変わることがわかります。

借り入れを行う際は金融機関のWEBサイトでシミュレーションを行ってみてください。

注意:返済期間が長くなると利息の負担が増える

お金を借りるための手数料にあたる「利息」は、返済期間が長くなるほど増える仕組みです。たとえ借入額と金利が同じでも、返済期間が長くなればその分だけ支払う利息が増えます。

例えば、100万円を金利年15%で借り入れる場合、返済期間1年、3年、5年ごとの利息総額は以下のとおりです。

返済期間が1年と3年では利息に約17万円の差があり、1年と5年では利息に約35万円の差があることがわかります。カードローンの利息の負担を減らすには、無理のない範囲で返済期間を短くするのがポイントです。

返済期間を長期化させないコツ

利息の負担を抑えるために返済期間を長期化させたくない場合、以下の点を心がけるとよいでしょう。

  • 余裕のあるときに繰り上げ返済をする
  • 毎月の返済額を増額する
  • 必要なときに必要な分だけ借り入れする
  • 追加で借り入れをする際に再度シミュレーションをする

余裕のあるときに繰り上げ返済をする

繰り上げ返済とは、毎月決められた金額を返済する「約定返済」以外に、追加で返済を行うことです。金融機関によっては臨時返済、任意返済、増額返済などと呼ばれることもあります。

繰り上げ返済をすると、約定返済のみで返済した場合と比べて返済期間を短縮できます。返済期間が短くなれば、その分支払う利息が減り、支払総額を減らせる仕組みです。

早く返済を終わらせたい方や利息の負担を抑えたい方は、繰り上げ返済を活用するとよいでしょう。ただし、繰り上げ返済を行ってもその月の約定返済はなくなりません。「無理に繰り上げ返済を行ったために資金がなくなり、約定返済ができなくなる」といったことがないように、計画的に行うようにしましょう。

毎月の返済額を増額する

カードローンは基本的に多めの金額を返済していけば返済期間を短くでき、支払総額を抑えられます。

ただし、返済期間を短くするために無理に多めの金額を返済すると、生活資金に支障を来す可能性が高くなります。返済額の増額は、預貯金や蓄えなどを考慮して無理のない範囲で行いましょう。

カードローンによっては、毎月の返済額が決められていて変更できないものもあります。その場合は、ボーナスや臨時収入が入った際に繰り上げ返済を活用するとよいでしょう。

必要なときに必要な分だけ借り入れする

カードローンは借入可能額の範囲であれば、繰り返し借り入れができるのがメリットです。しかし、追加の借り入れをすると返済期間が長くなり、利息負担が増えます。

契約時点で返済計画を立てたとしても、追加で借り入れをすると当初の予定が変わり、返済計画の管理が複雑になるかもしれません。返済の長期化は支払総額を増やすことにつながるため、長期化しないよう心がけましょう。

返済の長期化を避けるためにも、追加の借り入れをする際は慎重に行ってください。「本当に追加で借り入れる必要があるか」を考えたうえで利用するようにしましょう。

追加で借り入れをする際に再度シミュレーションをする

追加の借り入れをしなければならない場合、当初に想定した返済期間や支払総額からズレが生じてしまいます。返済期間が長くなると利息が増えるため、返済期間や支払総額が当初の想定と変わります。

当初の計画から変更になると管理が複雑になり、返済期間が長期化しがちです。追加の借り入れをする際は返済計画を立て直しましょう。再度シミュレーションを実施して、返済期間や支払総額を確認するようにしてください。追加の借り入れもしっかり管理することで、返済がスムーズになるでしょう。

返済期間を短縮する場合の注意点

返済期間を短縮するためには、繰り上げ返済などを行って返済期間を短縮するとよいでしょう。しかし、返済期間を短縮することを重視して、無理のある金額を繰り上げ返済するのはおすすめできません。翌月の返済日に返済金額を用意できずに、延滞につながる可能性があります。

繰り上げ返済は無理に行わず、長期的な目線で慎重に行うようにしましょう。万が一延滞した場合は、カードローンが利用停止になることも考えられます。

借入前に返済計画を立て、計画に沿って返済していけば問題なく完済できるはずですので、無理に短縮させないようにしましょう。無理のない返済をして、計画に沿って返済していくことをおすすめします。

よくある質問

カードローンの返済期間はどのように決まりますか?

カードローンの返済期間は決まっておらず、借入額や毎月の返済額、追加の借り入れの有無などによって変動します。カードローンを申し込む前にシミュレーションすると、返済期間や毎月の返済額の目安がわかります。金融機関のWEBサイトのシミュレーションを活用してみてください。

カードローンの返済期間の平均はどれくらいですか?

カードローンの返済期間は借入額や毎月の返済額などによってさまざまなため、平均を示すことはできません。同じ借入額の場合、毎月の返済額が多ければ返済期間は短くなり、少なければ長くなるといった傾向はあります。

シミュレーションをすることで事前に返済期間の目安がわかるため、自分が借り入れたい金額で確認してみてください。

カードローンはいつまでに完済しなければいけないという期限はありますか?

カードローンの完済の期限は基本的にありません。借入可能額の範囲内であれば、繰り返し借り入れできる商品であるためです。

金融機関によっては返済期間が決められている場合もありますが、追加で借り入れをすると返済期間や返済回数が更新されます。

カードローンの返済期間を長期化させないためにはどうすればよいですか?

以下のような方法があります。

  • 余裕のあるときに繰り上げ返済をする
  • 毎月の返済額を増額する
  • 必要なときに必要な分だけ借り入れする
  • 追加で借り入れをする際に再度シミュレーションをする

金銭的に余裕がある場合は繰り上げ返済を行うと、返済期間を短縮可能です。

小宮 崇之
CFP®(公認ファイナンシャルプランナー) / TLC(生命保険協会認定FP) / 損害保険プランナー / 証券外務員一種 / 日商簿記検定2級
小宮 崇之(こみや たかし)
大学卒業後、信用金庫に入社。中立的な立場でお客様目線の営業をしたいという思いから、保険代理店として独立を決意。保険会社の代理店営業職、保険会社の研修生を経て2020年9月に保険代理店を設立。
保険代理店の実務経験を生かして、執筆業や講師業も行う。
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