お金の基礎知識やお役立ち情報満載。マネーコラム

リボ払いの仕組みとは?手数料やデメリットの少ない活用方法もわかりやすく解説

※本コラムの内容は、弊社の商品の内容を説明するものではありません。

リボ払いの仕組みとは?手数料やデメリットの少ない活用方法もわかりやすく解説

リボ払いは、クレジットカードやカードローンにおける支払い・返済の方法の一種です。

「高額な手数料を請求される」「支払いがなかなか終わらない」などネガティブなイメージがあるかもしれませんが、使い方次第では便利なサービスです。

リボ払いの意味や仕組みを正しく理解し、適切なタイミングで活用する方法をチェックして、買い物や借り入れに役立てましょう。

この記事でわかること
  1. リボ払いの仕組み・種類
  2. リボ払いのメリット・デメリットと注意点
  3. クレジットカードでリボ払いを設定する方法
目次

    リボ払いとは:あらかじめ設定した一定額を毎月支払う方法

    リボ払いとは「リボルビング払い」の略称であり、設定した一定額を支払う方法のことです。リボ払いに設定すると、その月の利用料金、支払いの回数にかかわらず支払金額が一定になります。
    ※クレジットカードの支払方式によって支払額が一定でない場合があります。

    リボ払いには、クレジットカードで買い物をした代金を支払う「ショッピングリボ払い」と、カードローンやクレジットカードのキャッシングサービスで借りたお金を返済する「キャッシングリボ払い」があります。

    なお、一般的に「リボ払い」という言葉は「クレジットカードのショッピングリボ払い」を指すことに使われることが多いため、この記事では、リボ払い=クレジットカードのショッピングリボ払いとして解説していきます。

    リボ払いの支払方法には2種類ある

    リボ払いの支払方法には、「定額方式」と「残高スライド方式」の2種類があります。

    どちらもリボ払いですが、支払方法により月々の支払額の決まり方が異なります。

    定額方式

    定額方式とは、利用残高にかかわらず毎月一定額を支払う方法です。

    リボ払い

    例えば月々1万円の支払いに設定している場合、1万円+手数料を支払います(元金定額方式)。サービスによっては、支払額のなかに手数料を含めることもあります(元利定額方式)。

    残高スライド方式

    残高スライド方式とは、利用残高に応じて月々の支払額が決まる方法です。

    残高スライド方式の例

    例えば利用残高が10万円以上30万円未満であれば、その月の支払額は1万円、30万円以上50万円未満なら支払額は2万円となります。数字はあくまでも例であり、実際にはサービスにより異なります。

    クレジットカードのリボ払いと分割払いの違い

    リボ払いは、月々の支払金額が一定になる方法ですが、分割払いは任意で決めた支払回数に応じた金額を、分割で支払う方法です。

    お買い物

    ※リボ払いは月々の支払金額が1万円にした場合、分割払いは2回で分割した場合を想定。
    ※1カ月目に靴、2カ月目に時計、3カ月目に掃除機を購入した想定。

    リボ払いは「月々の支払金額」を、分割払いは「支払回数」を決める点が違いです。

    共通点は、一括払いでは難しい金額の商品を購入でき、クレジットカードの利用残高が高額になった場合でも、負担を抑えながら支払いできる点です。

    リボ払いのメリット

    リボ払いは、手数料が高額になる、支払期間が長期化することから「危険」といわれることもありますが、使い方次第では利便性が高いサービスです。この点から、2つのメリットがあります。

    • 欲しいものを欲しいタイミングで購入できる
    • 月々の支払いが一定額になり支出の管理がしやすい

    欲しいものを欲しいタイミングで購入できる

    「旅行のための交通費や宿泊費が高額になり、来月の支払いが難しい」「高額だけど期間限定の商品を購入したい」といったときには、リボ払いが便利です。

    現金払い、一括払いが難しい場合でも、リボ払いをすることで毎月の支払負担を抑えて欲しいものを購入できたり目的を果たせたりします。

    月々の支払いが一定額になり支出の管理がしやすい

    リボ払いにすると、月々の支払額が一定額になります。

    これにより、「今月はクレジットカードで買い物をしすぎた」というときでも、支払う金額が大幅に増えないためお金を管理しやすくなるでしょう。

    リボ払いのデメリット

    リボ払いは使い方次第でデメリットが大きくなることもあります。リボ払いを検討している方は、デメリットも把握した上で利用しましょう。デメリットは以下のとおりです。

    支払いが長期化しやすい

    月々の負担を軽減したいからと支払額を少なくすれば、完済までの期間が長くなってしまいます。

    利用残高に対して支払額の設定が少ないと、支払額のうち手数料が多く占めることになり、元金の支払いが思うように進みません。

    元金が減らない状況でさらにリボ払いをすると、支払期間がさらに長期化します。

    手数料が高額になりやすい

    支払期間が長期化すれば、そのぶん手数料も増えます。長期化すると、最終的に元金よりも手数料の割合が多くなることもあるでしょう。

    自分の収入から見て、無理のない範囲でリボ払いの金額を設定することが大切です。

    リボ払いに頼りすぎることがある

    一括払い・現金払いでは難しいものが購入できるという利便性により、どのような利用でもリボ払いをするようになる方がいるかもしれません。

    「クレジットカードでいくら買い物をしても、月々支払うのは◯万円だけ」という感覚になり、その月に何円分の買い物をしており、現在の利用残高がいくらなのか把握していないこともあるでしょう。

    すべての支払いをリボ払いにするのではなく、どうしても欲しいものだけリボ払いにするなど、自分のなかでルールを決めておくことが重要です。

    クレジットカードの支払いをリボ払いにする方法

    クレジットカードの支払いをリボ払いにする方法

    クレジットカードでリボ払いをする方法は主に3パターンあります。リボ払いは、買い物前後で設定できるため、必要に応じて利用してみましょう。

    支払いの際にリボ払いを指定する

    クレジットカード払いをする際、店員に支払方法を聞かれることがあります。その際「リボ払いで」と伝えることで、リボ払いになります。

    店舗によっては、リボ払いや分割払いに対応しておらず、一括払いのみとなることもあるため注意しましょう。

    支払い後にリボ払いに設定する

    クレジットカードを使って支払いをしたあと、会員専用ページやアプリから、カード利用者自身がリボ払いに設定する方法もあります。

    店頭で一括払いをした場合でも、買い物後にリボ払いを設定できることが特徴です。その月のクレジットカードの利用料金を確認し、負担が大きいと感じたときなどに、あとからリボ払いを設定するといった使い方ができます。

    自動でリボ払いになるよう設定する

    クレジットカードの会員専用ページやアプリから、自動リボ払いに設定する方法もあります。

    自動リボ払いを設定すると、店頭で一括払いを指定した際も、リボ払いになることが特徴です。買い物のあとに、会員専用ページやアプリを開き、手続きをする必要もありません。

    一度自動リボ払いに設定しておくと、解除するまで月々の支払額が一定になります。

    一方で、リボ払いを前提とした支払い方になるため、月々の利用料金を確認しないままクレジットカードを使っていると、いつの間にか利用残高が高額になっていることも考えられるでしょう。

    自動リボ払いは必要に応じて設定し、一括払いできるときは解除しておくことも考えてみてください。

    リボ払いに関する注意点

    リボ払いに関する注意点

    計画的にリボ払いをするためには、以下の3つに注意しましょう。

    クレジットカードの新規発行時にリボ払いの項目を確認する

    クレジットカードを新規発行する際、各種情報を入力する際にリボ払いの設定も行います。

    そのとき、リボ払いをするに最初からチェックマークが入っていることもあり、そのまま発行手続きを進めると月々の支払いが自動でリボ払いになります。

    不要な場合はチェックマークを外して申し込みを進めましょう。

    手数料がいくらになるかを確認しておく

    リボ払いに申し込む前に、手数料を含めた支払総額などをシミュレーションしてみましょう。リボ払いをした金額、手数料率、月々の支払額を入力することで、手数料や支払総額、支払いが完了する年月が確認できます。

    WEB上のシミュレーションは簡易的なものであるため、実際の支払い・返済とは異なる結果になる可能性があります。

    ※シミュレーションの際は最も高い手数料率を入力するなど余裕を持った返済計画を立てましょう。

    利用可能額を確認して支払う

    リボ払いに設定すると実際に支払う金額は一定になることから、その月にいくらクレジットカードで支払いをしたかがわかりづらくなることがあります。

    これにより、利用可能額の上限に達していることに気づけず、クレジットカードを使おうと思ったとき支払いができないことになりかねません。利用可能額の上限に達すると、元金を支払わなければ買い物ができません。

    ほかにも、水道光熱費やスマホの利用料金などをクレジットカード払いにしていると、生活に関連する支払いもできなくなり、ペナルティが発生する可能性があるため注意が必要です。

    リボ払いをうまく活用する方法

    リボ払いをうまく活用するコツを把握しておくことで、メリットのほうが大きく感じられます。2つのポイントを意識してリボ払いを利用してみましょう。

    定期的に利用残高を確認する

    リボ払いの利用残高は、スマホやパソコンから閲覧できるカード会員専用アプリ、WEBサイトから確認できます。月々の支払いのうちいくらが元金、手数料であるかも確認可能です。

    利用残高を確認しないままクレジットカードでリボ払いを続けていると、利用残高が減っていない、手数料の割合が高くなる可能性もあります。計画的にリボ払いを活用するためには、定期的に利用残高を確認することを意識してみてください。

    余裕があるときは繰り上げ返済・一括返済をする

    繰り上げ返済とは、月々の返済とは別に追加で支払うこと、一括返済とは、利用残高を一度にすべて支払うことです。

    資金に余裕があるときは、繰り上げ返済や一括返済をすることで、手数料を抑え、支払期間の短縮ができます。ほかにも、月々の支払額を増やすことでも、手数料、支払期間の負担を軽減できるでしょう。

    ただし、追加でリボ払いをすると効果が減ってしまうため注意が必要です。

    クレジットカードのリボ払いよりもカードローンのほうが手数料を抑えられることがある

    サービスにより異なりますが、クレジットカードのショッピングリボ払いよりも、カードローンのほうが金利は低い傾向があります。そのため、リボ払いよりも利用中の方であればクレジットカードの利用残高をカードローンで借り入れた資金によって一括返済するほうが、手数料を軽減できる可能性があります。

    「クレジットカードのリボ払いをやめたい」「手数料を抑えたい」という方は、この機会にクレジットカードのリボ払いからカードローンの利用を検討してみてもよいでしょう。

    よくある質問

    リボ払いとはどのような支払い方法ですか?

    リボ払いとは、月々支払金額があらかじめ設定した一定額になる方法です。

    クレジットカードで買い物をしたときはショッピングリボ払い、カードローンやクレジットカードのキャッシングサービスで借り入れしたときの返済では、キャッシングリボ払いといいます。

    リボ払いが「やばい」と言われる理由はなんですか?

    月々の支払額を少額に設定すると、支払いが長期化し手数料が高額になることなどがおもな理由です。

    「やばい」といわれるリボ払いですが、クレジットカードを使った買い物は無理のない範囲で行い、月々の支払額を収入に応じた金額に設定することで、リスクを軽減できます。

    リボ払いを活用するためには、計画的に利用することが欠かせません。

    リボ払いと分割払いの違いを教えてください

    リボ払いと分割払いの違いは、月々の支払額を決める要素です。

    リボ払いは任意で決めた金額を、分割払いは、任意で決めた支払回数に応じた金額を毎月支払うことになります。

    リボ払いをやめたいです。どうすればいいですか?

    リボ払いをやめる方法としては、以下の選択肢があります。

    • 利用残高を一括返済する
    • 繰り上げ返済をして、支払期間を短縮する
    • 月々の支払額をふやして支払期間を短縮する

    資金に余裕がある方は、一括返済や繰り上げ返済を検討してみてください。ただし、返済後の生活費に余裕がないような状況では、完済したのに再度借り入れをする、リボ払いで買い物をすることになりかねないため、無理に一括返済や繰り上げ返済を行う必要はありません。

    その場合は、月々の支払いや返済に遅れないことを意識したうえで、追加で借り入れやリボ払いでの買い物を控えることを考えてみてください。

    リボ払いのメリット・デメリットを教えてください

    リボ払いのメリットは、以下のとおりです。

    • 欲しいものを欲しいタイミングで購入できる
    • 月々の支払いが一定額になり支出の管理がしやすい

    リボ払いのデメリットは、以下のとおりです。

    • 支払いが長期化しやすい
    • 手数料が高額になりやすい
    • リボ払いに頼りすぎることがある

    メリット、デメリットの詳細は「リボ払いのメリット」「リボ払いのデメリット」で紹介しています。

    小宮 崇之
    CFP®(公認ファイナンシャルプランナー) / TLC(生命保険協会認定FP) / 損害保険プランナー / 証券外務員一種 / 日商簿記検定2級
    小宮 崇之(こみや たかし)
    大学卒業後、信用金庫に入社。中立的な立場でお客様目線の営業をしたいという思いから、保険代理店として独立を決意。保険会社の代理店営業職、保険会社の研修生を経て2020年9月に保険代理店を設立。
    保険代理店の実務経験を生かして、執筆業や講師業も行う。
    スマホで借りて、スマホで返す ORIX MONEY