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住宅ローンを契約する際のポイント!失敗しないローンの組み方 Vol.2

住宅ローン 契約時のポイント 失敗しないローンの組み方

住宅ローンを組む際、「このまま返して行って、老後は大丈夫か?」という不安が湧くかもしれません。
そこで今回は、「定年後のローン返済の対処法」についてです。
住宅ローンは定年までに完済するのが原則ですが、借入時の年齢と借入期間によっては、定年後も返済が続くローン設定になってしまいます。
その場合の対策としては、どんなものがあるのか具体的に見てみたいと思います。
諸経費と今後の金利変化も勘案した上で、『借り換え』がよいのか、『繰上げ』するのがよいのか、総合的に判断しましょう。

モデルケースAさんの場合

Aさん夫婦(夫32歳、妻32歳)定年60歳(2037年3月末退職予定)
「住宅ローンの条件」
契約時 2009年3月1日(返済開始 3月25日)
3,000万円 / 期間35年間 / 全期間固定 / 金利3% / 元利均等返済 / ボーナス返済:無し

Aさんのケースでは、35年間でローンを組むと、ローン完済時には67歳になります。
もちろん67歳まで働く、もしくはほかに何らかの収入がある、あるいは貯蓄が充分にあり、ローン返済額を上回る運用ができれば問題ありませんが、そうでない場合には、定年後のローン返済をどうするのか、予め計画を立てておく必要があるでしょう。

ポイント
  1. 退職金によって定年時に完済可能か?
  2. 繰上げ返済を利用し、60歳定年時までにいかにローン残高を減らせるか?

2037年3月末で退職とすると、その時点でのローン残高は8,643,943円です。

返済日 当月返済額 毎回分返済額 回数
元本 利息 合計 残高
37/02/25 115,455円 93,378円 22,077円 115,455円 8,737,555円 336
37/03/25 115,455円 93,612円 21,843円 115,455円 8,643,943円 337
37/04/25 115,455円 93,846円 21,609円 115,455円 8,550,097円 338

※上記Aさんの条件で試算。シミュレーション結果と実際のローンでは計算が若干異なる場合があります。

Aさんの場合、退職金がこれよりも多ければ、退職金で完済できることになります。もちろん現時点での予定ではありますが、勤務先の退職金規定をきちんとチェックして、退職金で完済できるのか、償還予定表で確認しておくことが重要です。

繰上げ返済を利用し、60歳定年時までにいかにローン残高を減らせるか?

仮に退職金が退職時のローン残高よりも少ない予定、あるいは、退職金すべてをローン返済につぎ込んでしまうと、老後の生活が心配という場合には、退職を迎えるまでの間に、できる限りローン残高を減らしておくことが必要となります。

例えばAさんのケースで、借入開始から5年ごとに100万円ずつ5回、合計500万円の繰上げ返済(期間短縮型)をした場合に、退職時のローン残高はどうなるでしょうか?

返済日 当月返済額 毎回分返済額 回数
元本 利息 合計 残高
37/02/25 115,455円 112,201円 3,254円 115,455円 1,189,525円 336
37/03/25 115,455円 112,482円 2,973円 115,455円 1,077,043円 337
37/04/25 115,455円 112,763円 2,692円 115,455円 964,280円 338

※シミュレーション結果と実際のローンでは計算が若干異なる場合があります
※金融機関によっては、繰上げ返済に手数料が必要となる場合があります。

なんと、退職時のローン残高は1,077,043円となるのです。これなら老後の資金も安心ですね。

繰上げ返済の時期を早めた場合

繰上げ返済の時期を早めて、借入開始から3年ごとに100万円ずつ5回、先ほどと同金額の合計500万円の繰上げ返済(期間短縮型)をした場合にどうなるのかというと……

返済日 当月返済額 毎回分返済額 回数
元本 利息 合計 残高
36/11/25 115,455円 114,727円 728円 115,455円 176,863円 333
36/12/25 115,455円 115,013円 442円 115,455円 61,850円 334
37/01/25 62,004円 61,850円 154円 62,004円 0円 335

※シミュレーション結果と実際のローンでは計算が若干異なる場合があります。
金融機関によっては、繰上げ返済に手数料が必要となる場合があります。

返済回数が85回分(7年1ヶ月)減り、定年前に完済できることになります。このケースでは、退職金はすべて、老後の資金に回せることになります。

早いうちの繰上げ返済が、効を奏したと言えるでしょう。

ただし、手元資金を繰上げ返済に使い切ってしまうと、病気やケガなどのいざというときの予備資金やこどもの教育資金などの備えに不安が残りますので、手元資金とバランスを取りながら繰上げ返済をして、定年後のローン返済を考えましょう。

いずれにせよ、「今の収入があれば住宅ローンが充分組める!」と安心せずに、完済するまでをしっかり見据えたうえで、計画を立てることが失敗しないローンの第一歩ということです。

次回は、これもまた悩みの多いボーナス返済の利用法についてです。