投資信託とは?初心者向けに仕組みやメリット・デメリット、注意点をわかりやすく解説
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投資信託とは、投資家(個人や法人など)から集めたお金を1つの大きな資金としてまとめ、運用のプロが国内外の株式や債券などに投資する金融商品です。投資家が資金を出し、プロが運用することで成果が還元されます。
投資信託は少額からの投資が可能で始めやすいため、投資初心者の方にもおすすめです。投資信託はリスクを抑えやすいものの、元本割れする可能性があることを理解しておきましょう。
- 投資信託の仕組み
- 投資信託のメリットとデメリット
- 投資信託の始めるときのステップ
投資信託とは:複数の投資家から集めた資金で、運用のプロが投資する金融商品
投資信託(とうししんたく)とは、投資家(個人や法人など)から集めたお金を1つの大きな資金としてまとめ、運用のプロが国内外の株式や債券などに投資する金融商品です。投資信託は「ファンド」とも呼ばれています。
投資信託は、1人で投資するよりもリスクを減らしながら、プロのファンドマネージャーの知識を活用してお金を増やすことを目指せるのが特徴です。投資の成果は、投資額に応じて投資家に還元されます。
初心者が理解しておきたい投資信託の仕組み
ここでは、投資信託の流れを説明します。
1. 投資家が資金を出す
投資信託は、投資家(個人や法人)が証券会社や銀行などを通じて購入します。投資家から集めた資金は1つにまとめられ、この資金が運用の対象になります。
集めた資金の投資先は、投資家が購入する投資信託によってさまざまです。そのためリスクを減らすためには、「どの投資信託の商品を選ぶか」が重要です。
2. プロのファンドマネージャーが運用する
投資信託は、専門の運用会社に所属するプロのファンドマネージャーが資金を運用します。彼らは市場分析を行い、投資方針に基づいて投資先を選定します。
例えば自分が特定の投資信託に3万円を投資した場合、その3万円をどう運用するか決めるのはファンドマネージャーです。そのため、投資家自身が専門的な投資の知識を持っていなくても投資することが可能です。投資信託によって運用は異なりますが、ファンドマネージャーは株式や債券などの金融商品に分散投資することで、リスクを減らしつつリターンを最大化することを目指します。
3.運用成果が還元される
投資信託を購入したあと、集められた資金はファンドマネージャーによって運用されます。この運用によって得られた利益や損失が、投資家に還元される仕組みです。
投資信託が運用によって得た利益の一部は、投資家に現金として定期的に支払われることがあります。この支払われるお金を「分配金」といいます。分配金は現金で受け取ることも再投資することも可能です。
投資信託のメリット
ここでは、投資信託の5つのメリットを説明します。
プロによって運用されるので手間がかからない
投資信託は、専門のファンドマネージャーが運用します。
初心者の方にとっては、世界中の株式や債券などに直接投資をするのは難しいと感じることがあるでしょう。しかし、投資信託であればさまざまな種類の商品から選んで、運用はプロに任せられます。彼らは市場の動向を分析して投資先を選定するため、個人投資家が自分で運用するよりも高いリターンが期待できる場合があります。
自分で投資信託を選ぶ必要はありますが、投資家自身が市場を監視したり、個々の投資先を選んだりする手間が省けるのがメリットです。
国内外のさまざまな資産に投資できる
投資信託は、国内外のさまざまな資産に投資できます。株式や不動産などに分散投資できるため、リスクを減らせるのがメリットです。
投資信託は、「株式中心」「債券中心」「日本国内のみ」「海外中心」など、異なる特徴のある商品から選べます。投資信託でおもに投資できるのは、株式と債券です。
株式とは、株式会社を設立して会社の活動資金を集めるために発行されるものです。株式を持つと、その会社が上げた利益に応じて配当などを受け取れます。債券とは、国や地方自治体、会社が多くの人からお金を借りるために発行するものです。債券を持つと、定期的に決められた利息を受け取れます。
少額投資が可能で、初心者でも始めやすい
投資信託は、月々100円や1,000円といった少額から投資できます。そのため投資を始めるハードルが低く、初心者でも手軽に資産運用を始められるのがメリットです。少額から投資を始めると、リスクを抑えやすいというメリットもあります。
一方、株式投資の場合、「1株から購入可能」「1株=30万円」といったまとまった金額での投資になります。
分散投資によってリスクを低減できる
投資信託は多数の異なる株式や債券に分散投資できます。複数の種類に分散して投資すると、リスクを分散することが可能です。
投資先が1つの場合、その投資先で大きな損失が発生したときにカバーできません。投資先を複数に分散しておくと、1つの投資先が不調でもほかの投資先がその損失をカバーできます。
流動性が高い
投資信託は、流動性が高いのがメリットです。投資の流動性とは、換金のしやすさを意味します。
流動性が高い投資信託は急な資金需要にも対応しやすく、投資戦略の変更も柔軟に行えます。
投資信託のデメリット
投資信託を始める際は、デメリットも理解しておきましょう。投資信託には以下のようなデメリットがあります。
- 元本割れのリスクがある
- 手数料がかかる場合がある
元本割れのリスクがある
投資信託は預貯金とは異なり、元本が保証されている金融商品ではありません。市場や為替の変動によっては、投資元本が減少するリスクがあります。リスクの種類には、以下のようなものがあります。
市場変動リスク |
株式や債券などの市場価格が経済状況、 金利動向、企業業績などの要因により変動するリスク |
---|---|
為替変動リスク |
外国の株式や債券に投資する際に、 投資先の通貨と自国通貨の為替レートが変動するリスク |
信用リスク |
債券の発行者や取引先の信用状況が悪化することで、 利息や元本の支払いが滞るリスク |
市場の状況や運用成果により、基準価額が下がる可能性があることも理解しましょう。
手数料がかかる場合がある
金融商品の購入時や保有中、売却時は、手数料がかかる場合があります。手数料は投資信託の種類や金融機関によって異なります。発生する手数料は、以下のとおりです。
購入時手数料 | 投資信託を購入する際に手数料がかかることがある。 |
---|---|
信託報酬 |
運用管理費用として、保有期間中に毎日少しずつ差し引かれる。 この費用が高い場合、長期的に見てリターンが減少する可能性がある。 |
売却時手数料 | 投資信託を売却する際に手数料がかかることがある。 |
監査報酬 |
投資信託の監査のための費用で、 投資信託の信託財産から間接的に支払われる。 |
信託財産留保額 | 投資信託を購入または解約する際に支払う。 |
金融機関を選ぶ際には、必要な手数料を確認しておきましょう。
初心者ならNISAのつみたて投資枠で投資信託を始めるのが便利
投資初心者の方は、NISAのつみたて投資枠で投資信託を始めるのがおすすめです。国の税制優遇制度のNISAのつみたて投資枠は、手軽に始めやすい資産運用制度です。NISAのつみたて投資枠を使って投資をし、月々1万円などと積立投資ができます。
通常の投資信託は運用して得た利益に対して税金がかかりますが、NISAを利用して投資をすれば税金がかかりません。
NISAのつみたて投資枠は販売手数料が発生しないため、運用コストを抑えやすいのがメリットです。運用開始時に投資金額などを設定したあとは、毎月決まったタイミングで設定した金額が投資されます。
NISAのつみたて投資枠は、長期的な資産形成を目指すのに適しています。時間をかけてコツコツと資産を増やせるため、初心者の方も安心して始めやすいでしょう。
初心者が投資信託を始めるときの手順6ステップ
初心者の方が投資信託を始めるときは、以下のステップで行いましょう。
投資信託を始めるときの手順
- 投資の目的を明確にする
- リスク許容度を把握する
- 証券会社や銀行などの金融機関を選ぶ
- 口座を開設する
- 投資信託の種類を選び、購入する
- 長期的な視点で投資を続ける
1. 投資の目的を明確にする
まず、自分がなぜ投資を始めるのか、目的を明確にしましょう。例えば、以下のような目的が考えられます。
- 老後の資金を貯めたい
- 子供の教育資金を準備したい
- 資産を増やしたい など
目的を明確にすると、貯めたい金額や月あたりの投資金額の目安が明らかになってきます。
2. リスク許容度を把握する
投資を始める際は、リスクの許容度を把握しましょう。リスク許容度とは、自分が受け入れられるリスクの範囲です。
リスク許容度は個人の年齢や収入、資産状況や性格などによって異なります。投資を始める際は、リスク許容度に応じた投資信託や金額を決めて運用することが重要です。
3. 証券会社や銀行などの金融機関を選ぶ
投資信託を購入するための口座を開設しましょう。NISAで始める場合は、NISAの口座を開設します。
金融機関には、証券会社や銀行、オンラインの金融機関などさまざまな選択肢があります。手数料の安さやサービスの充実度、使いやすさやポイントのたまりやすさなどを比較し、自分にとって使いやすい口座を選ぶようにしましょう。
4. 口座を開設する
金融機関を選んだら口座を開設しましょう。
口座の開設は、オンラインで手続きできるところも多くあります。本人確認書類の提出やマイナンバーカードの提示、必要な情報の入力を行って手続きを進めてください。
5. 投資信託の種類を選び、購入する
口座を開設したら、投資信託の商品を選んで購入しましょう。投資信託には株式型や債券型、バランス型やREIT(不動産投資信託)などさまざまな種類があります。それぞれの特徴とリスク・リターンの違いを理解し、自分の投資目的やリスク許容度に合ったものを選ぶようにしてください。
投資信託は少額からでも始められるため、最初はリスクを抑えて少額で始めるのがおすすめです。
6. 長期的な視点で投資を続ける
投資信託は、長期的な視点で少しずつ積み立てて投資・運用することが重要です。
元本割れが発生する可能性もありますが、短期的な市場の変動に一喜一憂しないようにしましょう。目標に向けて計画的に投資を続けることが大切です。
よくある質問
投資信託とは何ですか?簡単に教えてください。
投資信託とファンドの違いは何ですか?
投資信託とNISAの違いは何ですか?
投資信託は儲かりますか?
保険代理店の実務経験を生かして、執筆業や講師業も行う。